二人のエキスパートが提案! コンテンツの動画化の有効活用方法

近年、SNSにおける「オンラインビデオ」が普及しています。企業側の情報提起のみならず、ユーザー側の投稿画像による相乗効果も見込まれています。今回の勉強会では、ふたりの動画エキスパートを招き、オンラインビデオをクリエイティブに活用するための方法や留意点について話を伺いました。
 キーワード:オンラインビデオ SNS スマホ モバイル Web動画

目次:
 1. スマホ普及でオンラインビデオ時代が到来
 2. 動画作成を成功させる3つのポイント
 3. 静止画やテキストベースの動画化がポイント

 
<登壇者紹介>
今回の勉強会では、ふたりの動画エキスパートが招かれました。
笠井 隆義 氏
株式会社スプラシア執行役員CSO兼サービス・プランニング・グループ長

空間デザイン及びイベントプロモーションなどを手掛ける(株)博展に入社。プランナーとしてキャリアをスタート。のちに同社の新規事業として、デジタルを掛け合わせたインタラクティブプロモーション事業を立ち上げ。現在は、同グループである(株)スプラシアにおいて、自社サービス開発からスタートアップ企業の開発・マーケティング支援業務を行っている。

山下 悟郎 氏
モバーシャル株式会社取締役CMO 株式会社MOVAAA取締役

関西大学卒業後、デジタル領域の映像企画制作プロダクション「モバーシャル株式会社(2007年設立)」において、映像プロモーション企画・コンテンツ設計を担当。2014年に株式会社メンバーズとのジョイントビジョンにより、オンラインビデオの領域に特化した動画マーケティング支援会社・株式会社 MOVAAA を設立。オンラインビデオのさらなる市場拡大を狙う。

スマホ普及でオンラインビデオ時代が到来

11月14日、アーク森ビル31階のNTTドコモ・ベンチャーズ ラウンジにて、「コンテンツの動画化」最前線!~いまさら聞けない動画制作から活用ビジネスモデルまで教えます~と題した勉強会が開催されました。本会はニ部構成になっており、第一部を山下 悟郎 氏が、第二部を笠井 隆義 氏が担当するスタイルで進行しました。

最初に山下氏が登壇、よく質問を受けると言う「そもそもWeb上で動画ってどうなの?」「どうすればうまくいく動画作成ができるの?」に沿って話が進められます。まず2013年から2018年までのインターネット上のグラフィック(データの容量)がスクリーンに映し出され、オンラインビデオの需要について説明を開始しました。

「Web上に占める動画のデータ容量は2013年時点で57%を占め、その割合は右肩上がりで推移、2018年にはWebの約75%が動画になると予測されている。最近ではAbemaTVなどの動画メディアが誕生したり、主要SNSであるFacebookやTwitterも動画に力を入れています」と説明、今後もオンラインビデオの普及が加速することが強調されました。

続いて視聴アイテムについて説明が行われます。「スマホの普及により場所を選ばずにWebをみられるようになりました。2020年度のモバイルによる動画視聴は、2015年の10倍近くに達することが予想されるなど、需要の拡大が見込まれています」と、スマホによる視聴の伸びを紹介、さらに動画広告費の上昇についても言及します。

「サイバーエージェントによると、2015年度には297億円だった広告費は2022年には2918億円に達するであろうと発表、その84%をスマホが占めると想定しています」と語り、スマホがオンラインビデオの中心であることを示唆しました。

オンラインビデオの需要を押し上げている背景には、技術面・活用面の革新があります。これまでであれば大掛かりな設備が必要であった空撮が、ドローンにより手軽になったのに加え、インスタグラムやFacebook、Twitterの普及により目に触れる機会が増えるなど、企業のデジタルマーケティングにおいて活用しやすくなりました。
コンテンツの変化も見逃せません。ニュースや商品レビュー、HOW TOや授業など、これまでテキストベースであった情報が動画化されるようになりました。これらの充実によって月に1回は動画を見ている人が86%に達する、自分で希望の動画を検索して視聴する人が増えるなど、ユーザーの関心が高まることで、動画の需要はさらに加速すると言えるでしょう。

動画作成を成功させる3つのポイント

①スマホに最適化したクリエイティブにする
現在の視聴はパソコンよりもモバイルが大半を占めるため、スマホを意識しなくては多くの視聴にはつながりません。また企業がマーケティング活動とする映像は、次の3点に留意する事が重要です。

1.接触方法と視聴態度を考慮して映像の長さは基本60秒以内
2.短尺の動画は多くの人が縦向きで見るため縦型対応も検討
3.接触方法と視聴場面を考慮して場合によっては無音対応

②UXに基づいたクリエイティブにする
ここでのUXとは、面白くする、感動する、共感するなどの「ユーザーが製品・サービスを通じて得られる動画視聴体験」です。ターゲットとなるユーザーにインタビューをおこなったり、ペルソナの設定をして、より視聴対象に受け入れられる視聴体験を企画に絞り込んだうえで、アピールしたい内容を決定します。

③効果検証したあとテンプレートを活用して量産
一番厄介なことは、感覚で作成して「うまくいかない動画を量産してしまうこと」です。しっかりと効果検証したあとで、量産に踏み切る事が重要です。また低コストで量産するためにはテンプレート化が効果的です。あらかじめ基本となるフレームを作り、内容によって部分を差し替えることで、安く、早く仕上げることができます。

静止画やテキストベースの動画化がポイント

第二部は、笠井氏が登壇、スマホ時代における動画の視聴と活用について説明がなされました。これまで動画はオフィスやリビングで「時間があるときに見る」ものであったのに対し、スマホの普及により「目的を持って見る」に変わってきています」と強調、そのためユーザーの目的に合わせた動画を作成する「目的・役割ごとに動画を活用できる時代」になって来たと言います。

これまではWebメディアをメインとして自社サイトを配信し、SNSにはリンクを貼るなど二次的な扱いだったものが、最近ではSNSメディアに直接書き込む「SNS完結型」にシフトしています。また、Webメディアでは、なかなか広がりを見せなかった情報がSNSで拡散されることにより、情報が流通する状況が発生する「分散型メディア」が主流になっています。

分散型メディアは、多くの人の目に触れる機会が多いため、「タイアップ効果」、「有料会員」、「ビデオコマース」、「書籍出版」、「リアルイベント」など、5つのメリットが期待されます。また、動画には1分間で160万字の情報量があると言われ、マニュアル、空間、メニュー、企業PRなどを可視化することにより、「短時間で理解」、「複雑な説明をシンプルに」、「イメージ喚起力」といった効果があります。今後は、「静止画やテキストベースを、どのように動画化するのか」、「それらをどう活用するのか」と言った2つの課題をどのようにクリアするかが、ビジネスを成功に導くポイントとなることでしょう。そのために必要な4つのキーワードを紹介します。

①クラウドソーシングと動画作成を自動化できるツールを活用する
コンテンツを動画化するにあたり、作業をクラウドソーシングなどに依頼することがあると思いますが、請負人の力量によって品質にばらつきが出るのが悩みの種です。それを解決するために、動画作成を自動化できるツールの活用が増えています。テンプレートに写真や画像を取り込むことで、誰が行っても一定の品質が担保されます。

②CGM(コンシューマ・ジェネレーテッド・メディア)
食やインテリア、ファッションなどに相性が良いのがCGMです。動画によって購買意欲を引き出すだけでなく、その商品を購入したユーザーが感想や使用状況の動画を投稿することで、購入を考えている人には商品の情報量が増え、企業側もエンドユーザーの声を拾い上げることもできます。

③体験型ギフト
アクションカメラやドローン、360度カメラなど、デバイスの進歩によりラフティングやスキー、スカイダイビングなど、ライブ感のある体験をコンテンツ化して販売することが出来ます。

④BPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)
今後はユーザーに密着した動画の作成が必要ですが、動画のクオリティを上げるためには、シナリオや絵コンテ、BGMなど、完成までの工程のクオリティを重視しなくてはなりません。リソースが追い付かなくならないよう、企画・シナリオから配信、効果測定まで自動化できるツールの活用が必要であり、今から準備をしておかなくてはなりません。

テクノロジーの進化、可視ツールの変化により、動画を作ることが手軽に早く、安くできるようになりました。これらを、どのように活用するのかが、新しいビジネスチャンスのカギとなるでしょう。

まとめ
機材の進歩が動画撮影を容易にし、スマートフォンの普及で、いつでもどこでも映像を楽しめるようになりました。またユーザーが購入した商品の情報を動画投稿することで、企業側にはエンドユーザーの肉声を聞くことができる、購入を考えている人には参考となる情報が多くなるなどのメリットが生まれるなど、企業とユーザーの距離も近くなっています。今後、どのように活用すれば有効なのか。始まったばかりのコンテンツには、鉱脈が眠っていそうです。

今回の勉強会が開かれたドコモ・イノベーションビレッジでは、Villageコミュニティという取り組みで週2回火曜日、木曜日の19時~21時を中心に勉強会や意見交換会を行っています。毎回、様々なビジネスの最先端のテーマで色々な人が主催者として登場するので、ぜひご参加ください!

今後開催予定の勉強会は下記リンクからご確認ください。
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