報道発表資料
オリックス株式会社
オリックス銀行株式会社
株式会社静岡銀行
株式会社NTTデータ
株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ

国内初、貿易金融をテーマにしたブロックチェーン適用に関する実証実験の完了について

オリックス株式会社(本社:東京都港区、社長:井上 亮)、オリックス銀行株式会社(本社:東京都港区、社長:浦田 晴之)、株式会社静岡銀行(本社:静岡県静岡市、頭取:中西 勝則)、株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、社長:岩本 敏男)、株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ(本社:東京都港区、社長:中山 俊樹)の5社は、2016年6月30日に信用状(注1)(Letter of Credit:L/C)の取引について、ブロックチェーン技術を適用したプロトタイプシステムの検証が完了したことをお知らせします。なお、貿易金融の領域でブロックチェーンの活用を検証した事例としては、国内初となります。

ブロックチェーン技術(注2)を活用した新たな金融サービスの開発に向けた共同研究を2016年2月22日より開始し(注3)、ブロックチェーン技術の適用領域を検討してきました。各種事業領域に対するブロックチェーン技術の親和性、業務改善の可能性等を検討した結果、世界的にもブロックチェーンの活用領域として注目されている貿易金融を検討領域として選定しました。

貿易取引は、輸送時間を要することで商品の引き渡しと代金決済のタイムラグが発生するなど、取引の成立が通常の商取引に比べて、難しいとされています。一方で、さまざまな取引が複数の関係者で行われるため、取引が複雑であるという特徴もあります。そのため、輸出者・輸入者それぞれのリスクを回避し取引を進めることを目的とし、銀行の発行する信用状が用いられています。既存の貿易金融における信用状の取引では、輸出者、輸入者、銀行等と取引関係者も多いうえ、郵送やEメール等の手段で事務手続きを行っており、手続きに時間を要することが課題となっています。

上記課題に対して、ブロックチェーン技術の特長である、「共通台帳を分散管理する」機能を活用することにより、取引関係者が、情報を同時に共有することが可能になります。この結果信用状取引における事務手続きの時間を大幅に短縮することが可能となること、および信用状の修正手続き等についても迅速化が可能となることが確認できました。例えば、信用状を発行してから輸出者へ情報が届くまでに、電子通知を利用する場合においても、数日程度を必要としますが、ブロックチェーンネットワーク全体で共有することで、最短で数分で情報を閲覧することが可能となります。また、輸出者が信用状の発行依頼の段階で情報が共有されることで、信用状の誤りが発生した場合も、早期に検知が可能となり、修正手続きも迅速に行うことができます。

信用状の取引に対して実装し技術確認ができたことにより、インボイス、船荷証券などの船積書類(注4)をブロックチェーン上で同時共有することで貿易金融業務全般において、ブロックチェーン技術のメリットが享受できる可能性を見いだすことができました。 また、技術的検証において、ブロックチェーンの耐障害性および高可用性(注5)を確認することもできました。 なお、本共同研究では、システムや技術面の研究、プロトタイプ開発検証をNTTデータが担当し、オリックス、オリックス銀行、静岡銀行が貿易金融分野における業務面でのブロックチェーン技術の適用可能性検証を担当しています。

図1.従来型システムの処理の流れ Pic1_before ※郵送やEメール等を使って事務手続きを行っているため、手続きに時間を要することが課題。


図2.ブロックチェーン技術を活用した処理の流れ Pic2_after ※取引関係者が、情報を同時に共有することで、信用状取引における事務手続き時間を大幅に短縮することが可能。また信用状の修正手続き等についても迅速化が可能になる。

(注1) 信用状とは、貿易決済を円滑化するための手段として、銀行が発行する支払い確約書。
(注2) ブロックチェーン:世界中に点在するパソコンにデータを置くことで、データの改ざん、消失リスクが非常に低いネットワークを作る技術。特定の認証サーバーがなくても関係者間で取引データの正当性を一意に確定させることができるのが特長。金融、決済、IoT などさまざまな分野への応用が期待されており、各分野で積極的な実証実験が行われている。
(注3) 2016 年2 月22 日ニュースリリース「ブロックチェーン技術を活用した新たな金融サービスの開発に向けた共同研究を開始」 https://www.nttdocomo-v.com/p2163/
(注4) 船積書類とは、積送貨物の財産権を表す商用書類のこと。主要な書類として、インボイス(商用送り状)、船荷証券、保険証券等がある。
(注5) 高可用性とは、システム障害などでサービス提供が出来なくなる事態の発生時間・頻度が少ないことを指す。

*文中に記載されている会社名、商品名、またはサービス名は、各社の登録商標または商標です。


以上

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